2019年度後期 発表10 都市の中心から言葉が消える


発表者:杉平 敦(すぎひら・あつし)

1、発表の趣旨

言葉が消える、つまり、言論や対話が成立しなくなる状況を、1960~70 年代の東京における2つの出来事を軸に描写する。丸の内「美観論争」と、新宿「フォークゲリラ集会」である。当時は、ロラン・バルトが数回に渡って日本に滞在し、日本論L'empire des signes を著した時期でもある。バルトがこれらの出来事を知っていたかどうか定かでないが、同書の中でも特に有名な「東京の中心は空虚だ」という主張は、この「言葉が消える」という現象と密接に関わっている。同書は、読者の誤解や訳出の不備が指摘されているため、特に慎重に検討する。

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現代研究会

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