2021年度後期現代研究会発表8 精神世界に没入する人たち2 人々は何を求めて彷徨っているのか
2021年度後期現代研究会発表8
2021年11月6日
細川けい子
前期の発表をふまえ、人がどうして精神世界に傾倒していくのか体験談を踏まえて考察してみました。
精神世界は北米のニューエイジが語源であるとされています。発表者が現在仕事で提供しているのは占いですが、占いだけでなくもう少し幅広い世界も好きなので、精神世界という言葉を選んでいます。
占いにハマり精神世界に傾倒してくのは、運命や宿命に拘りはじめ、すべてがそれによって決まると思い始めてからではないでしょうか。近道して幸せになりたい、自分は何者なのかなどの貪欲な思いもあれば、占いに行くのは単に話し相手を探しにということもあります。相談できるような深い関係を作れないというよりは、人に知られたくないことをまったく関係のない誰かにただ話したいという人もいます。
悪い事象だとしても「神のおぼしめし」としてとらえるのが宗教だとすると、占いは極力それを避けて幸せになりたいと。※精神世界の傾倒度では、悪い事象でも受け入れる人たちもいらっしゃいます。
体験談として「預言カフェ」を。占い好きな人にとっては有名な場所で、一人ひとり預言をしてもらえるというコーヒー専門店です。怪しい勧誘などは一切なく一方的な預言(3分強)のみでコーヒーは割と高め。預言の料金は一切なし。平日の昼間でしたがお客さんが並ぶほどの盛況ぶりでした。一人ひとりの悩みにこたえるのではなく一方的な預言ですが、需要があることに驚きました。なにか人ではない別次元からのアドバイスを求めているということは、無意識に神的存在を信じているのかもしれません。
私のとこに占いに来る人は、いままで占いに興味がなかった人も多くいます。人生はなにがあるかわからない、人生に絶望し途方に暮れたとき、人は何を選択するかわからないと感じています。なぜハマるのかは、人間の貪欲さやまだ見ぬわからぬ未来があるからかなとも思いますが、もう少し考察を深めていきたいと思います。
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