2022年度前期現代研究会発表1 アマゾン文明―生態系を改変した古代人の物語―
2022年度前期現代研究会発表1
アマゾン文明―生態系を改変した古代人の物語―
2022年4月23日
実松克義
現在は厚い熱帯雨林に覆われているアマゾン地域にかつて大規模な組織社会が存在したことがわかっている。アマゾンの各地にその様々な文化的痕跡が残されている。無数のマウンド(居住地跡)、道路網、運河網、人造湖、地上絵、農耕地跡、人工土壌(テラプレタ)、土器類等である。皮肉なことにこれらの痕跡の多くは近年における熱帯雨林の破壊の結果明らかとなった。これらの社会は世界の諸文明と比べても遜色のない高度な文化と技術を持っていたようだ。しかしアマゾン文明は他に類例のない独特のコンセプトで建設されていた。それはギリシャ・ローマ的な都市文明ではなく、アマゾンの自然環境に適合した土の文明、水の文明であった。これらの中でも最大規模の社会がボリビア・アマゾンに存在したモホス文明である。モホス大平原に存在したこの文明は大規模な自然の改造を行ない、生態系を改変したことで知られる。筆者は21世紀の初頭にボリビアと共同でこの文明の調査プロジェクトを実施した。
詳細は以下の資料を参照されたい。
日本・ボリビア共同調査で探る古代アマゾン文明
「日経サイエンス」 2010年1月号 pp.59-60
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